カワなかjuku

田舎の塾の人です。

「嫌い科目」を作らない

 

 

苦手科目、というのは、点数があまり良くなかったり、積み残しがある科目のことだという認識です。嫌い科目というのは、文字通り「嫌い」な科目です。言い換えれば、勉強したくない、もう教科書も見たくない科目です。科目でなくても、嫌いな単元の1つ2つは持っている人が大多数です。そして勉強が苦手な子ほど嫌い科目が多くなります。苦手科目があるのは構いませんし、嫌いな単元も同様です。

 

中学生の段階で大学までの進路を考えていらっしゃるご家庭もあります。また本人が漠然と、大学に行って勉強したい、と思っている場合もあります。そのような中学生、高校1年生が今から出来ることは、嫌い科目を作らない、ということです。

勉強したくないなぁ、昔に積み残しがあって大変だなぁ、と思う科目を作らないでください。

 

嫌いな科目の弊害

高校生の人は、文理選択はどのようにしますか?多くの高校生は、好きだから、か、嫌いだから、で選ぶと思います。文理選択自体ナンセンスだと思っているのですが…。いずれにせよ、文理選択をする段階では本当の意味でどちらに進めばよいか、という答えは出ません。その時に、嫌いな科目が少ない人ほど選択肢を増やせます。「どっちでもいいかな。でも今はこの科目に興味があるから文系にしようかな?」という具合です。嫌いな科目があるということは「逃げ」に直結します。数学が苦手だから文系に…、といった進路選択では上手くいく訳がないのです。文理選択のタイミングで習っている内容は、文系でも理系でもどちらでも基礎ですから。少しずつ勉強を続けていくうちに得意になったり、好きではなくても得点源になることも十分起こり得ます。

 

また、高校や大学、それ以上も勉強を続けていくことを考えると、中学や高校の内容というのは基礎でしかありません。小学生で習う分数の計算も当たり前に使いますよね。算数で習ったことであっても、理科でも、時には社会でも使います。ある科目で習得した知識が、科目の壁を越えて使う知識に変わっていきます。つまり、現在の嫌いを放置することは、将来の勉強内容を狭めることに繋がります。

 

 

勉強は続けていくことこそが重要です。興味を持てると勉強は続けられます。特に初動としては有効です。では自分ですぐに実践出来る例を紹介します。

 

地理

地理ならば、実際に映像を見ると面白いのではないでしょうか?現在はYouTubeに様々な国の映像がアップされています。そういった映像を見ながらイメージを掴むと、教科書や資料集の内容が入りやすいですね。National Geographicの写真は綺麗ですよね。また、日曜日の夕方は絶好のタイミングです。世界遺産の番組を活用してはどうでしょうか?その歴史からは民族や歴史を、景観からは気候や生態系を一気に覚えられます。最近は映像もさらに綺麗になったのでリラックスしながらゆったり勉強出来ます。教科書片手にゴロゴロしながら眺めてみましょう。地図帳への書き込みも忘れずに。

 

英語

好きな洋画のワンシーンのセリフを覚えてみるのも有効な手段の1つです。例えば有名なものだと、expectという単語は、ハリーポッターの呪文でも出てきますよね。「エクスペクト・パトローナム」です。中学生だと「チャーリーとチョコレート工場」で出てくる"Violet Beauregarde"という歌を聴いてみるのもオススメですよ。知っている洋画を英語で見てみるのも一つです。高校生も同様ですが、得意な人は時々市販の英語雑誌を購読すると面白いかも知れません。CNN English Expressの最初の方に掲載されている記事は難易度も高くなく、音声も付いているのでリスニング教材としても使えます。洋楽もオススメであることは言うまでもありません。ただし、スラングが少ない歌手の歌にしましょう。Beatlesなどは扱う学校も多いので、違った歌手にしてみると面白いですね。One DirectionやCarpenters、Tyler Swiftもいいと思います。高校生が共感出来る歌詞も多々あると思います。

 

理科

1度標高の少し高い山に登ってみましょう。周りの植物を見ながら登ると、植物や昆虫の種類がだんだんと変わっていきます。頂上に着いたら、水を半分くらい残したペットボトルをしっかり封をして下山してみましょう。何が起きるかはお分かりですよね。実際に見て触ってみると、新たな発見が多くあります。少し背伸びをして科学雑誌を見るのも1つです。科学雑誌の良い所は、カラーで分かりやすいイメージ図が豊富なことです。Newtonなどどうでしょうか?

 

興味を持てれば後は日頃の学習に繋げていくだけです。時間がある時には、そんな勉強の仕方が理想ではないかと考えています。興味から始まる勉強は繋がり続いていきます。受験のためだけの勉強は繋がりがありません。日常の生活から学べることも多くあります。勿論机での勉強は重要ですし、タイミングや時期も大切ですが。最後までご覧いただきありがとうございました。

 

 

カワなか