カワなかjuku

田舎の塾の人です。

中学英語の教科書はよくない??

 

結論から言うと、中学校の英語の教科書はよく出来ている方だと思います。そして上手に使える教師が担当であれば幸運です。塾で教えている立場としては、あの教科書を使える学校の教師を本当に羨ましく思うときがあります。勿論、教科書を使わないが故に出来ることも多くあります。

 

以前にこんな光景を見ました。高校1年生の生徒が英語を教え合っていました。会話の内容は、「ここの内容の基本は中学校でやったじゃん?ほら、教科書の例文で〜みたいな。」「あの写真のページか!」です。塾では入試前に覚え込んでいる例文も含め、ある程度の量の例文を扱っています。しかし、やはり口からすぐ出てくるのは教科書の基本例文です。それだけのインパクトがあり、基本形を思い出せるのが教科書ですので、上手く活用すれば、入試でも頼もしい武器になり得ます。

 

長文も様々な単語や表現が散りばめられています。しっかりと読み解き、和訳の練習をすれば読解力はかなりつくと思います。残念ながら訳例の記載はないので、指導者や教師を頼らなければならない場面に遭遇するかも知れません。

 

問題点

ただし完璧な教材が存在しないように、教科書も完璧ではありません。ではどこが問題なのでしょうか?

1. 音声が市販である

これは致命的です。外国語の教科書に音声を無くしては勉強が出来ません。授業ではせっかく音声を使っているのに、生徒が復習出来る環境が整っていません。ヨンギノウ、と言う以前にここは徹底すべきではないでしょうか。特に義務教育の間は、です。ただ音声の再生機器が平等でないことは問題になります。教育機関はここにお金をかけてみては、と思います。

2. 練習問題が少ない

教科書の目的とは何でしょうか?僕も正確には把握していませんが、それにしても例文・練習問題が少ないですよね。こちらも難しい所ではあります。というのも問題の形式を絞り込まなければならないからです。勘違い故の、力の付きにくい問題が掲載されるのであれば無い方が無難かも知れません。例文についても、逆に考えれば、数が少ないから身に付いていく側面も否定出来ません。

 

そして一番言われている問題点は「自習しにくい」ことではないでしょうか?確かに自習はやりにくいかも知れません。では「自習しやすい」教科書とはどのようなものでしょうか?真っ先に思いつくのは、日本語での文法説明がある、ことです。ですが日本語での説明を挟むと、ニュアンスやちょっとした取り違えが起こる可能性が考えられます。それによる弊害を考えると、最小限の説明であることにも納得出来る部分もあります。

 

まとめ

以上から、様々なレベルの生徒が、全国規模で使う教材として考えると、教科書はかなり出来の良い教材ではないでしょうか。音声は最大の問題点であると思うのですが…。繰り返しますが、完璧な教材は存在し得ません。どんな教材にも問題点はあります。加えてあまりにも生徒に合わせすぎた教材での勉強にも多少の疑問が残ります。勿論、大きなミスや欠陥は排除されるべきです。ですが、今ある教材を上手く使っていく、ということも生徒の成長に繋がると思います。

 

 

 

今回は中学英語の教科書について考察しました。最後までご覧いただき、ありがとうございます。

 

カワなか