カワなかjuku

田舎の塾の人です。

宿題反対の考え

 

最初にザックリと僕の考えを言うと、

「宿題には反対」

です。これは僕のブレない考えの1つです。

僕は宿題を出しません。

塾で指導してる立場から見た考えを順を追って述べていきたいと思います。

 

 

なぜ「宿題」があるのか?

 

そもそもなぜ宿題があるのでしょうか?

復習の機会を設ける、学習習慣をつける…といったことが多い理由でしょうか。

確かにその通りです。

勉強がいざ必要になった時に宿題で基礎を固めておくとスタートダッシュが違ってきます。また、学校の宿題の場合、成績に関わるとなると取り組まざるを得ません。そこで学習時間は少なからず確保出来るでしょうし、義務教育の観点ではやらせざるを得ない部分もあるかと思います。

 

しかし、指導している側からすると、「教える側の都合」が盛り込まれている宿題も多いように感じます。

 

まず、塾にも学校にも共通して言えること、それは「教える側の逃げ道」としての宿題もあるということです。これは自戒も込めてですが、指導者の力量不足を補うためのに出している、そのような宿題の割合を多く感じます。

例えば、新高1生の春休みの数学の宿題は、教科書の最初の約20P分の内容は自主学習、そんなものです。最初にはかなり大事なポイントも存在します。考えられた授業であれば4〜5時間の内容なのですが…。果たして本当にそこまで時間がないのでしょうか…?

塾においても、方針が成果主義一本ならば、講師にはかなりのプレッシャーです。この場合、宿題は保険としての機能があります。「こちらとしては宿題も出しましたし…本人の努力不足ですね…」といった具合です。また、激戦地区では生き残るため、実績を残すためになんとしてもやらせねば、そんな考えがあるのも不思議ではありません。

 

あくまで一例ですので、全ての塾や学校に当てはまるわけではありません。しかし、こういった背景が存在するのも事実です。

 

 

宿題の弊害

 

宿題に反対の理由は主に2つあります。

以下の通りです。

① 本人の意識がなければ効果は薄い

② いつまでも自立しない

 

① 本人の意識がなければ効果は薄い

基本的に、本人の意識がないのならば、宿題は子供にとって単なる「イヤなもの」です。そんな状態でこなした勉強は絶対に身につきません。これが僕の意見です。一時的な補強程度になればラッキーでしょうか。目を背けがちですが、これは大人でも同じではないでしょうか?

宿題を強制することによって、その後にやる気になるタイミングを潰してしまうことも十分考えられます。自ら伸びるチャンスを奪う危険性もあるのではないでしょうか。

 

② いつまでも自立しない

意識が向いたとしても、与えられることに慣れてしまった生徒は、そこから解放された瞬間、何をすればいいのか分からなくなる可能性が考えられます。自分で、今何が必要か?、そう考える機会を奪われたことによる弊害です。特に中学高校受験の学年でよく見受けられます。合格後もいつまでも宿題待ち指示待ち…。停滞しちゃいますよね。例え難関と言われる学校に合格しても、これでは自立からはかけ離れてしまいます。子供のそんな姿を望む大人は少ないでしょう。

 

 

適切なアドバイス

 

僕が宿題を出さないことは最初に述べた通りですが、授業以外で何もしていない訳ではありません。

僕が行うのはアドバイスです。

生徒から質問がきます。「〜が苦手だけど、どうしたらいい?」そのタイミングで今行った方が良いことを伝えます。すると生徒は自分で動き始めます。後は他教科とのバランスや量を相談しながらじっと待ちます。相当マズい状況ではない限り、余計な手出しはしません。

そもそも質問が的外れな時もあります。その場合には、気づけるヒントを出して、考えてもらいます。

そんな指導を心がけています。もちろん、生徒がやる気になれるような仕掛けを授業では取り入れています。そこが物凄く難しいのですが…。

 

 

まとめ

 

まとめになりますが、様々な意見があるでしょうし、違った信念のもと出されている宿題も多くあります。

元を辿れば、勉強は絶対しなければならないのか?、この意見から宿題への考え方も異なってくるはずです。

宿題を出すのであれば、指導者が本気でぶつかっていく授業が前提だと思います。好きな言葉に、「生徒は教師を見る」があります。生徒のやる気がない、ダラっとしている…原因は彼らだけにあるのでしょうか…?

 

宿題以前に指導者が考えなければならない部分もあるのではないでしょうか、そう感じます。

 

最後までご覧いただきありがとうございます。

あくまで1つの意見として捉えてくださればと思います。ご意見のある方はお寄せください。それでは、また。

 

 

カワなか